今はもう若い世代にも愛されている「競馬」

それは、現役馬だけではなく引退馬も愛されています。白毛のアイドル「ソダシ」、無敗三冠牝馬「デアリングタクト」、令和のツインターボ「パンサラッサ」、世界王者「イクイノックス」などなど数多くの競走馬が惜しまれつつも引退していきました。
どうして若年層に競走馬が愛され、そして引退馬の余生とはどんなものなのでしょうか?
養老牧場とは
今回は高齢の馬、人間でいう60歳以上の馬を扱う養老牧場「渡辺牧場」について。
高齢のため歯がなかったり上手く餌を食べられなかったりという事情があり餌は柔らかくしているそうです。17頭ほどいますが一頭一頭丁寧に優しくお世話。その馬のペースや体調に配慮して放牧や馬房の管理もしています。しかし全ての引退馬が渡辺牧場のように寄り添ってもらえるかというとそうではありませんでした。
引退馬の現実
サラブレッドは引退後行方不明になることが珍しくことではありません。食肉にされる馬もいました。
引退後に余生を送れるのはほんのわずかで、行方がわかる馬もほんの一握り・・・競走馬は引退後、馬主の所有権はなくなったあとも多額のお金を必要とします。そこで会員や一般の方から寄付金を集め、引退馬の余生を最期まで見届ける「里親制度」というものもありますが、最近その引退馬たちへの寄付金が急上昇したそうです。その理由は、意外なものでした。
ブロンズコレクターも擬人化!?
とある馬のお墓参りに来た会員の方がいました。その馬は去年亡くなった「ナイスネイチャ」で、有馬記念を三年連続で3着だった実績から「ブロンズコレクター」と呼ばれ愛される存在でした。35歳という大往生。人間でいうと100歳は超えています。
ナイスネイチャの祭壇には人参やお花などの沢山のお供え物がされており、競馬ファンからとても愛されていています。そして意外な視点からも・・・
それは「ウマ娘」!
かつての競走馬を擬人化したスマホゲームで若い世代に大人気。その中にナイスネイチャも。ウマ娘がきっかけでナイスネイチャを知った人もいたそうです。そして引退馬協会の方いわく、ウマ娘がリリースされてから引退馬への寄付金が大幅に増えたとのことです。これは、ウマ娘が引退馬の命を救っているといってもいいかもしれません。

実は、ウマ娘運営元のサイゲームズ自身も、毎年ウマ娘で得た売り上げの一部を引退馬支援団体へ寄付しています。
すべてのウマ娘プレイヤー(トレーナー)が引退馬の幸せな余生をサポートしていると言っても過言ではないのです。
ウマ娘はただのゲームじゃない
ウマ娘が従来からあった擬人化ゲームとは違うのは、擬人化する対象(モデル)を最大限尊重していること。ウマ娘はモデルになった馬たちをさまざまから方面からサポートし、競馬産業を大きく盛り上げているきっかけを作っています。
ゲームをプレイするだけで、幸せになれる馬が増える。そう思うと、ゲームもリアルも面白く見えてきますね!